2019/10/03更新

SIerのベーシックな仕事内容について簡単に解説!主な職種やSIerの収益源とは?

SIer(システムインテグレーター)の仕事を一言でいうと「お客様が本当に欲しいシステムをつくる」仕事です。お客様は多様な業界に渡りますが、大多数はシステムに関して明るくないため、「本当にほしいシステム」が何なのかを把握しきれていないことが多いです。SIerは「システムを作るプロ」として、より良いシステムにするために技術的な知見からシステムをみつめ、プロジェクトを完遂させるために進捗を管理します。今回は、そんなSIerのベーシックな仕事内容や携わる職種、収益源などをご紹介します。

SIerってどんな仕事?

多重下請け構造って?

日本のSIer業界の特徴として挙げておかなければならない点があります。それは連綿と受け継がれてきた「多重下請け構造」と呼ばれるものです。お客様は元請けという比較的大手SIerと契約します。元請けとなる大手SIerは、作業の一部(或いは全て)を、二次請けのSIerなどに外注します。

二次請けは三次請けへ、三次請けは四次請けへ…、以下繰り返しといった状態です。プロジェクトの規模にもよりますが、メガバンクなどのシステム開発などは、7次請け、8次請けも存在することがあります。

会社の規模感や得意領域でアプローチが異なる

上記のようにSIerと一言でいっても実に様々な会社があります。例にあげたような大プロジェクトを中心とするような大手SIerは、開発作業よりも下請け企業の管理やコントロールが主な業務となりますし、孫請けなどを中心としているSIerは、今後も実装やテストなどの下流工程での仕事が多いことが予想されます。また、企業によっては、小~中規模の案件を元請けとして受注し、開発も自社で行うといったところもあります。私のおすすめはこのような会社です。

やはりお客様との折衝がないと、エンジニアとしての成長は限られます。また、エンジニアとしても開発を行うので上流~下流まで幅広い技術を身につけやすいです。どの業界でも同じかもしれませんが、SIerは特に「どの立場で(元請け比率が90%以上)」「どのような仕事(案件の規模など)」をご確認いただくと、検討しているSIerの特徴をつかみやすいと思います。

SIerの職種

SIerの職種には以下のようなものがあります。

エンジニア

SIerは、基本的にはエンジニアが大半を占めます。システムを開発するプロフェッショナルですね。特に決まりがあるわけではありませんが、基本的にはプログラマー → システムエンジニア → プロジェクトリーダーといったキャリアパスが多いです。

但し、会社によってそのキャリアパスは様々です。技術を追求したい方にとって、プロジェクトリーダーなどの管理がメインとなる仕事は少し退屈かもしれません。企業によっては、そういった方向けに、上級の技術職がある会社もあります。ご自身が将来どのようなエンジニアになりたいかを明確にし、企業がどのようなキャリアパスを描いているかをご確認いただくとよいかと思います。

営業

営業職は、企業へ提案活動をおこなったり、既にご契約中のお客様との関係を維持し新たな仕事を生み出したりといったところが主な業務となります。相手は上層部などの責任が強い立場の人が多いので、自然と経営的な視点などが身に付きやすい職種です。

ITへの知識や理解も広く必要となりますので、アンテナを高くしておくとよいでしょう。基本的にはノルマや目標が課せられることが多いので、目標に向けてアクションを取れる方が向いているのではないでしょうか。

SIerの収益

収益をお話する前提として、まずSIerが仕事を受注する際の契約についてお話します。契約の種類は大きくわけて2つです。

請負契約

受託開発などとも呼ばれます。お客様が望むシステムを開発し、その対価として報酬を頂くというものです。SIerがシステムを開発する際に必要なコストを見積りますが、この見積に一定の利益を計上しています。開発が滞りなく完了すれば利益は大きい反面、遅延した場合には赤字となるリスクがあります。また、近年ニュースでもよく聞くようになりましたが、お客様がSIerの責任によりプロジェクトが遅延したと判断した場合は訴訟のリスクもあります。

準委任契約

エンジニア1人あたりに定めた金額をお客様から頂くという契約内容です。派遣とも似ていますが、派遣は指揮命令が「発注元のお客様」となりますが、準委任契約の場合は、指揮命令は「受注側」となります。但し、現場においては指揮命令グレーになってしまうこともあり、問題点として指摘されています。
※個人的な印象ですが、派遣より準委任契約の方がよりお客様と同じ立場で仕事をできることが多いです。

企業比較の指針にしてみよう

SIerの収益は、上述しました「請負契約で開発したシステムの報酬」、または「準委任契約により発生する売り上げ」が主な収益源となります。企業の売り上げを人員で割ると1人当たりの売上が出てきますが、SIerは人件費以外のコストはあまり掛からないため、1つの目安になりやすいです。気になる企業が複数存在する場合は、このような指標で比較することも大事ですね。

最後に

今回はSIerの仕事内容についてご紹介しました。ブラック業界と言われる事も多いですが、スキルがあれば評価されるフラットな業界だと思いますし、待遇面も悪くはありません。何と言っても「企業選び」が肝要になってきますので、じっくり企業研究を行う必要があります。今回ご紹介した内容がその一助になれば幸いです。

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